なかにはメアドを挟んでいるチョコもあったけれど、そんなのは気にせずに片っ端から掴む。
ようやくすべてを手提げ袋に詰め込み終えると、あたしは席に座った。
「雫、モッテモテ~!」
「あー…テンション高いね」
冷やかしながらあたしの机に近づいてきた愛子をさらりとかわすと、あたしは机に顔を突っ伏す。
なーんか、今日は朝から疲れちゃった。
「ねーえ、雫?」
「……」
「雫ってば!」
「もう、何よぉ?」
「一つだけ質問に答えてくれたら、
どれだけ寝てもいいからさぁー」
愛子の言葉に渋々と顔をあげるあたし。
だけど、愛子のその質問があたしを窮地に追い込むなんて…眠かったあたしが考えているわけもなかった。
「このチョコって雫のことを
好きな男の子が入れてるわけじゃん?」
「……多分」
「じゃあさ…その人達が告白してきたら、
もちろん雫は一人一人返事はするのよねぇ?」
愛子のその言葉に、今まで騒がしかった教室が一気にシーン…となる。
そのことにあたしがぎょっとしたのは言うまでもない。
なに……このシラけようは。

