そして…早いもので今は3月半ばだ。
詳しく言えば今日は……14日かな?
すっかり今日の行事を忘れて、呑気に鼻歌なんて歌いながら登校したあたし。
そんなあたしが、この後に起こる悲劇なんて予想できるはずもなかった。
いつも通りといえばいつも通りだった。
……校門をくぐったところまでは。
違和感を感じたのは、自分の靴箱に向かうまでの道のり。
「……?」
なんか…見られてる?
いつもより多く感じる視線の方向に目を向けると、そこにいたのは他クラスの人や同じクラスの人……しかもその大半が男の子だった。
……何よ、人のことじろじろ見て。
あたし…何かしたっけ?
それとも今日何か行事がある?
必死に考えてもなんにも思い付かない。
だけど、その答えはあっさりと解決することになるのだ。
昇降口に入って自分の靴を脱ぐ。
そして…自分の靴箱を開けた時、事件は起きた。
「なっ……!?」