「え、光輝?」
「うん」
そう、そこにいたのはあたしの幼馴染みの光輝だった。
いつものように女の子達に囲まれて、あたしには一切見せないような優しい笑顔を向けている。
「光輝がどうしたの?」
「何か思わない?」
「はあ?別に……」
すべてを見透かしていそうな愛子の瞳を直視できずに、また目を逸らすあたし。
別に、なんて言ってみたけれど。
本当は少しイライラしてる。
……本当に少しだけだからね。
でも、気のせいってことにしておくの。
気のせいだよ……きっと。
「気のせい……」
どうやらそう強く言い聞かせ過ぎたらしい。
気づけばあたしは心の中の声を口走っていた。
言ってからはっとするあたし。
でも、後悔してももう遅い。
そんなあたしの言葉を愛子が聞き逃すはずなんてなかった。

