寝起きの髪をゆっくりと櫛でとかす。


そして寝癖をある程度とかし終えて、あたしはお気に入りのピンクのシュシュで髪を束ねた。


歯磨き以外の一連の流れを済ませると、部屋で制服に着替える。


そのままあたしは朝食のために階段を下りた。


「……おはよ」


「!」



リビングに入る直前に背後から声をかけられて。


振り返ればそこに立っていたのは…あたしと同様に制服に着替え終えた光輝だった。


………まただ。


心の中でそう思いつつ、


「お、おはよ…」



あたしは軽く俯きながら挨拶を返す。


それに対して光輝はふっと笑うと、あたしの頭をぽんぽんと撫でて先にリビングに入っていってしまった。


頭に触れられたところから、じん…と体が熱を持っていくのが分かる。


「ふぅ……」



息をはき出して心を落ち着かせると、あたしも光輝に続いてリビングに入った。