髪に触れられて、心臓が跳ねる。
戸惑っているあたしを見てか、光輝はふっと笑うとあたしに聞いてきた。
「今日は…何の日か知ってるよな?」
ドキッ…とさっきより一際大きく胸が鳴る。
疑問系なようで有無を言わせないような感じを含んでいる光輝の言葉に、
「……だから何よ」
あたしは間接的ながらも認めざるを得なかった。
それを確認してから、あたしの顎に添えていた手を離した光輝。
もしかして…諦めた?
そう思ったのが甘かった。
一瞬の後、
「っ!」
光輝はあたしの肩に片手をまわし、もう片方の手を腰にまわすとあたしのことをぐっと引き寄せてきた。
一気に縮まる距離。
ち、近い……。
心臓が激しく脈打ち始めるのと同時に、あたしは顔が赤くなっていくのにも気づいていた。
光輝の口元には相変わらず微笑みが浮かんでいて。
それを見つめていると、光輝があたしの耳元に口を寄せてきた。
そのまま甘い声で囁かれる。
「俺には無いの…?チョコレート」

