「俺は…君が思ってるほどいい男じゃない」
確かに。
そう思わずにはいられなかった。
だって後藤さんの中ではきっと光輝は王子様キャラだろうけど、実際は全然違うもん!
幼馴染みであるあたしには特に酷い。
まあ、幼馴染みだから本性を出せるというのもあるだろうけど。
あんなにサディスティックなやつは滅多にいないだろう。
あたしだったらあんなやつが彼氏なんて御免だ。
光輝も同じだろう。
だってあたしは…復讐する対象なのだから。
びゅうっ…と冷たい北風が吹き抜けてきて、体を縮めるあたし。
でも、体を強張らせても後藤さんから目を離すことができなかった。
今にも涙を目にいっぱいにして泣きそうな後藤さん。
こんなことを言うのはどうかと思うけど、今が見所で面白そうだし。
だからといって長居するのはよくないから、あとちょっと見てから帰ろう。
……そう思っていたのに。
次に後藤さんがとった行動は、あたしのその気持ちを一気に揺るがした。
「そんなの…納得できないっ…」
……え?

