相合い傘~俺様な彼と最悪な再会~【更新中】



ちょうど先の上り階段に上履きが消えるのが見えた。


黒のラインが入った上履き。


あれは間違いなく光輝のものだ。


誰もいない廊下に音を立てないように、抜き足で歩く。


そして階段を上っている時に、疑問が浮かんできた。


てか…この上って屋上だよね?


何でこんな時間に屋上なんて行くんだろ。


頭を捻っても分かりそうにない。


でも…これはチャンス?


だって屋上だったら誰も邪魔したりできないもんね。


チョコを渡したって問題ないわけだし。


今日はついてないと思ったけど…最後の最後でラッキーなことってあるものだ。


根気よく待ってよかったー!


小さく笑みを漏らしながら、あたしはようやくチョコを渡せるチャンスが訪れたことに満足していた。


ハミングまでしちゃって、足取りまで軽くなる。


でもこの時、あたしは完全に忘れていたんだ。


バレンタインの時に一番ありえるシチュエーションを……。