「雫…ミーハーなの嫌いだもんね」
愛子の言葉にこくん、と頷く。
さすが愛子だ。
あたしの性格をよく知っている。
とりあえず……仕方がない。
今は無理でも、もしかしたら時間ができて渡せるチャンスがくるかもしれない。
それまで待ってみよう。
タイムリミットは放課後。
もし駄目ならその時は…諦める。
だって家だとお母さんに見られた時にめんどくさいから。
からかわれるのは分かってるから渡したくない。
それに明日になったら、あたしの気持ちからしてももっと渡しにくいだろうし。
「雫、とりあえず今は止めときな」
「うん、あたしもそう思ってた」
愛子に返事をして、鞄から出しかけていたチョコをしまおうとした時だった。
「……雫!」
「……!!」
不意に名前を呼ばれ、後ろから腕を引かれたのは。
その勢いのまま振り返る。
するとそこにいたのは……

