「……ぷっ」
「……?」
恐る恐る見ると、なぜか光輝は笑っていて。
予想外の反応に面食らうあたし。
「おまっ…ムード台無しだろっ……」
「……っ、だって…!!」
「あはははっ!!」
「……む」
そんなに笑わなくなっていいじゃない。
あたし、夜ご飯食べてないんだもん。
仕方ないじゃない。
そう思っても笑うのを止めてくれない光輝。
目に涙なんて溜めちゃって……はあ。
でも、とりあえず助かったかも。
あのままお腹が鳴っていなかったら、きっと流れに流されてあたしはどうなっていたか分からない。
だからよかったんだ……。
「あー笑った。
そうだよな、夕飯食ってないもんな」
「そ、そうよ!」
「スパゲッティあるから1階行くか」
「……うん」
よく分からない展開になって、なぜかあたしは光輝に腕を引かれて1階に下りたのだった。
そして…光輝が作ったスパゲッティが美味しかったのは言うまでもない。

