どんどん手先が冷たくなってくる。
もともと低体温だから体が冷えて震える。
そんな私を見て蒼介君が私の背中をさする。
「花ちゃん、無責任なこと言うようだけど、あいつは大丈夫だよ」
声はいつも通り温かいのに、手が冷たかった。
「だって、あいつ今日俺と遊んでる時ずっーと花ちゃんの話しかしないんだよ?」
はは、と乾いた笑いが夜の病院に響く。
無理に笑って元気づけてくれようとしてるのが嫌でも分かった。
「いつも俺と遊んでたのに『花は~』とか、『これ花絶対好きだ』とかさ、ずっと聞かされるからリア充め…!ってなるけど」
ずっと前の真っ白な壁を向いて喋ってた蒼介君の目が私の目とあう。
痛々しい笑顔を見てられなくて、わざと下を向いた。
「こんだけ花ちゃんのこと大好きなのに、あいつが死ぬなんて考えられないよ」
私は気付いたら泣いていて、「うん」としか返せなかった。
ーーー言葉ではなんとも言える
捻曲がった考えが頭をよぎった。

