「……ユー……??」
『友真ぁぁぁ!!!』
『な……るっ』
「……っ」
『……なる……っすき…だ……っ』
苦しそうな声。
「ユー…友真ぁ……?」
『奈留瀬……っは……?』
そんな質問に答える余裕なんかなくて……私は無我夢中で走っていた。
「ユーっ!!今どこ?!」
『なる……っ答え……っ』
『誰かぁぁ!救急車!!呼んでぇぇ!!』
「奈留瀬!!」
パシッ
「……郁弥……っ」
「……喫茶店の前。」
「……え?」
「駅前の。近くの信号のとこだと思う。」
「なんで……っ」
「いいから行け!!」
「……ありがとう。」
傘も刺さずに……ただ。
大好きな彼のために……私は、走った。