普段クラスメイトの前で意見を言ったり大きな声を出したりしない彼女のその姿に、クラスメイト全員、驚いた顔をした。

「何言い出してるの?!
あたし、無理!

恥ずかしいの嫌!
舞台無理! 無茶ダメ!
意地悪、バカ! バカ優斗!」

けどその皆の表情は一瞬のことだった。

全ては俺への文句であり、痴話喧嘩にでも聞こえてるんだろう。
周囲は驚いた顔から、呆れたような笑い顔に変わる。

どんなに立花が訴えたところで、握られた手に紅い顔。
そりゃあ、笑えるよな。

俺は笑うってより、泣きてぇよ。
伝わらな過ぎて、そろそろ辛い。