意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語

出し物が決まれば、細かいことは続々と決まっていくものだ。
おばけ役、音響、衣装、その他いろいろ。

自分の役割は決まったし、提案もしたし、もう話し合いで俺の出番はないだろう。

隣の立花を見やる。
何考えてるんだか、やっぱりぼ~っとしていた。

立花と同じ係となれば、最初は興味のなかったクラスの出し物にも興味がわいてくる。
そうだ、こいつとお揃いの衣装を着よう。
それで宣伝にかこつけて歩き回って、周囲を牽制しよう。
当初の目的であった文化祭デートもできるし、周囲に一緒にいる姿を見せ付けられるし、いいじゃないか。