「いいじゃん、今日さ、お互いの気持ちを確かめ合って。
全校生徒の前であそこまでしたんだぞ?」

「そーゆー問題じゃ、ないんだよ?」

美空が、恥ずかしいよ、と膝を抱えたところで、中川が現れた。

「あれ? お邪魔だった?」

ああ、邪魔だな。
ふたりっきりで時間が止まれば良い、そう思っていたところだった。

「ん~ん!
そんなことないよ!」

美空は俺から体を離して、中川に笑いかけた。