意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語

「いきなり玉ねぎあんな量で口に突っ込んだら危ないよ?
やめてあげなよ?」

美空が上着の裾を引っ張る。

「ああ、いいんだ」

自業自得だ。
美空は何がいいの? と小首をかしげた。

「でね、その賞品が、これ」

「あ! ケーキとジュース!!」

クーラーボックスに、色とりどりのケーキと、ジュースが入っている。

「バーベキュー終わったら、みんなで食べよ?」

「うん!」