体育館裏から外に出たところで、美空がハッと我に帰った。
手を繋いで歩きながら、後ろでもじもじとしている。
着替えるために、教室を目指す薄暗い通路。
美空が転ばないといいんだけど。

「あの、あのね、瀬田……」

「なに? 美空」

「好き……だよ?」