「瀬田君、あの、どうしても言いたいことがっ……!」

「可愛い魔女っ子からチラシもらってきたんですけど、お化け屋敷ってここ?」

中川が意を決したように何かを言いかけたその時。
第一号の客が来た。

「あ、はい、いらっしゃいませ~」

それから続々と、客がやって来た。
皆手にはチラシを持っている。

こういうのは女子やカップルが好きなものだと思ってたけど。
割合がなぁんか違うんだよな。
いつの間にかできていた行列の客層をざっと見てみる。