「た、ただいま……」

「で? どうだったよ、衣装あったのか?」

「そ、それが……」

クラスメイトの問いに、戸惑う立花。

明日万が一忘れないように、あと、かさばる衣装は今のうちに運ぼう、と、教室に持ち込んだ。
忘れると言うか、立花に関してはわざと持ってこないということも有り得るし。
俺の決意が揺るがないように、万全を期すことにした。

「問題ない問題ない、ちょうどいいのがあったし!」

二つの大きな紙袋を少し上げて見せる。