私の恋は、期限つき

待ち合わせの場所にいると、時計台の向こうから、人影が近づいてきた。


近づくにつれ、はっきりとしてくるその姿は、紺色のチノパンにカジュアルなチェック柄のジャケットだ。

いつもの銀縁メガネと違い、茶色い厚手の縁のメガネで、カジュアルな格好とマッチしている。


いつもと違う雰囲気の新川さんを見つけた私の胸は、ドキドキと脈うつ。



「お待たせしました。」

時間通りにきた新川さんが、そう声をかけてきた。


「い、いいえ、まっ、待ってません。」

噛みまくりの私。


そんな私を見て、新川さんがクスリと笑った。



うっわぁ~、笑われちゃったよ~

と、少し凹んだが、新川さんの笑顔がとても魅力的で、見惚れてしまった。



「ん?どうかしましたか?」

あ、見惚れたまま固まっていたみたいだ。
ちょっと恥ずかしい。


新川さんに促されて、ついていくと、シルバーのセダンタイプの車にエスコートされて助手席に座った。



「私、助手席って初めて座ります。」

「安藤さん、デートしたことないんですか?」

「いえ、そんなわけじゃ…」
と答えてみたけど、デートらしいデートしたことないかもと考えてみる。

「こんなかわいいんだから、デートしたことないなんて、ないですよね。」


新川さんにこんなこと言われて、照れてしまう。