私の恋は、期限つき

ケイトから離れて、ベランダに空気を吸いに行く。



大きなため息を吐いてから、深呼吸する。


冷たい夜風が気持ちよい。
少し人混みに酔ったのかもしれない。


アルコールに弱い私は、ノンアルコールのものばかり飲んでいたが、ノンアルコールの飲み物は、さすがに何杯も飲めない。




「そんなとこにいると、風邪ひいちゃいますよ。」

後ろから、声をかけられる。
いつものナンパと違うような声音に、振り向いてみる。


「…っ!」



そこにいたのは、新川さんだった。


私の側に寄ってくる。


「えっ、し…新川さん?」

そこには、グレーのスーツをスマートに着こなして、いつもの微笑みをたたえている新川さんがいた。


「ど…どうして…」

どうしてここにいるの?
そう言葉にならなかった。

「ほら、こんなに冷えちゃってますよ。」

そう言いながら、私の手をとる。

それだけで、顔が赤くなりそうだ。

「ん?やっぱり寒そうだから、中に入りませんか?」

もう少しここにいたくて、首を横に振る。


「そうですか、ならこれを着てください。」


そう言った新川さんは、自分の着ていた上着を私に羽織らせた。


「えっ、これじゃ新川さんが…」


「私なら大丈夫ですよ。」