少女の思い。



カランッ


氷の崩れる音



「〜〜〜〜〜〜」



功の話し声



『誰と………話してるの?』



私のか細い声が一人きりの部屋に響く


そっと立ち上がり扉に近寄り耳を当て声を拾おうとした



「〜〜〜〜〜〜〜」


『………聞こえない』



一階で話してる?

音を立てず扉をあけゆっくりと階段に近寄る




「好きだよ。うん、うん、愛してる。もうちょっと待って。すぐに別れるから」


『っ!!!!』




ギシッ

床の軋む音と共に振り返る功



「ん?何でもないよ音がした気がして後ろ振り返っただけ」

『……………功』



小さく小さく功の名前を呼ぶ




「ふふ、だから愛してるって××」



功の口からは違う女の人の名前



『ふっ………うぅ………っ。。。』



声を押し殺して泣く



次から次へと流れる涙は、まるで止まるということを忘れたかのようだ