少女の思い。

「藍華。今日は藍華の家よってもいい?」

『うん!いいよ!』





あれから数日経ちいつも通りに戻っていた

嫌だった功の手も大好きになった





”あれは夢だったんだ。”



あの日から私は私に言い聞かせ続けてきた

そう、あれは夢だった







ブーブー。ブーブー。


互いに背中をくっつけ思い思いのことをしていた


その時なった功の携帯



誰からの電話だろと私がディスプレイを見る前に功の手が伸びた




「あ、ごめん。電話してくるね」


『ここでしてもいいのに〜』


「ははっ、いいよ。廊下でしてくる」


『むぅー。……早く戻ってきてね?』


「うん。わかってるよ」


功は


チュッ

と小さなリップ音を立てキスをし出ていった




”たまたま、私が見る前に手が伸びた”

”隠そうとしたわけではない”

”浮気相手からの電話ではない”



急に浮かび上がったあの日の浮気現場



”あれは、夢だったんだって!!”