「これは、ハマれそうな音ゲーだなー。」


使っていたイヤホンをジャックから外

し、足早に待機列へと向かう最中、誰にも

聞こえない声で、決して誰かの反応を待っ

ていた訳でもない呟きを漏らした。


26歳にもなってくれば自ずと自分の性格は

把握出来ており、この「ハマれそう」とい

う感覚は「突き進めてしまう」=「散財&没

頭」の等式をいとも簡単に導き出してし

まっていたのだ。ダメだと分かっていても

続けてしまう自分が愚かでどこか楽しんで

もいた。