スマートフォンをテーブルのうえに置くと、
「いよいよ明日か…」

そう呟いた後、パスタをフォークに巻きつけた。

「本当に炒飯が好きなのね」

何の変哲もない、ただの炒飯なのに。

「杉下くんが食べたいって言うなら、いくらでも作るけど」

フンと鼻息を吐いた後、パスタを口に入れた。

今日でお父さんの葬式が終わったから、明日には杉下くんが帰ってくる。

告白の返事はまだ聞いていない。

それでも、私は彼からの返事がくるまで待つことにした。

もしかしたら明日になるかも知れないし、はたまた1ヶ月後か、来年か…。

たとえどんな返事だったとしても、私はちゃんと杉下くんの気持ちを受け入れるから。

そう自分に言い聞かせると、パスタをたいらげた。