オトナチック

杉下くんは本日の分を、私は明日の分である中川区と港区の病院を捜索すると言うことで、私たちはマクドナルドを後にした。

「じゃあ、見つかったら電話をしろよ」

「わかってる、杉下くんも見つかったら電話してね」

「おう」

地下鉄の方へ向かう杉下くんの後ろ姿を見送った後、私はあおなみ線の乗り場へと足を向かわせた。

そこで切符を購入すると、階段でホームへとのぼった。

すでに到着していた電車に乗ると、
「えーっと…」

カバンからスマートフォンを取り出して、病院のリストを確認した。

最初は荒子駅にある『名古屋西病院』である。

「まもなく、電車が発車します」

アナウンスが聞こえたので、私はスマートフォンをカバンの中に入れた。

電車が発車した。