オトナチック

「な、何だって…?」

ああ、手遅れだった…。

また勢いに任せてしまったとは言え、私は今度こそとんでもないことを口走った。

この気持ちは、絶対に言わないと思っていたのに…。

関係が終わっても、墓場まで絶対に持って行こうと思っていたのに…。

「杉下くんのことが好きになったから…。

でも婚約者とは言え、契約だから…。

だから…」

声が震えてしまっているせいで、何も言うことができない。

頭がパニックになってしまっているせいで、何も考えることができない。

どうすればいいの?

何を言えばいいの?

そう思えば思うほど、頭はさらにパニックを起こした。

――もう、無理だ。