オトナチック

翌日、私は杉下くんと一緒におばあさんのお見舞いにきていた。

「ばあちゃん、芽衣子を連れてきたよ」

杉下くんが声をかけると、おばあさんは読んでいた雑誌から顔をあげた。

「こんにちわ」

会釈をした私に、
「まあ、わざわざ」

おばあさんは嬉しそうに笑って迎えてくれた。

私たちは最近の出来事をおばあさんに話をした。

おばあさんは楽しそうに笑いながら、私たちの話に耳を傾けてくれた。

話が終わると、
「和泉」

おばあさんが杉下くんの名前を呼んだ。

「何?」

そう聞いた杉下くんに、
「喉が渇いたから、お茶を買ってきてくれるかい?」
と、おばあさんが言った。

「じゃあ、私が…」

そう言ってパイプ椅子から腰をあげようとしたら、
「いいよ、俺が買いに行ってくるから」

さえぎるように、杉下くんはパイプ椅子から腰をあげた。