オトナチック

「ただいまー」

時間が6時を過ぎた時、杉下くんが帰ってきた。

「お帰りなさい」

杉下くんがリビングに顔を出した。

彼の視線がテーブルへと向けられる。

「おっ、今日は鍋にしたのか?」

テーブルのうえにはグツグツと煮立っている鍋があった。

「寒かったから、今日は白菜と豚肉の鍋にしたの」

そう言った私に、
「ありがとう。

じゃ、着替えてくるから」

杉下くんがリビングを出ようとした。

「あっ、ちょっと待って」

出て行こうとする彼を私は呼び止めた。

「今日のお昼を過ぎたくらいだったかな?

40代か50代くらいの女の人が杉下くんはいませんかって、訪ねてきたの」