1週間が経っても嫌がらせは止まなかった。

「――頭痛い…」

毎日のように続く嫌がらせのせいで、すっかり寝不足になってしまった。

寝不足のせいでフラフラする頭を抱えながら、私はお昼ご飯を買いに近くのコンビニへと足を向かわせていた。

「よっ」

その声に視線を向けると、新一が立っていた。

歯を見せて笑うその笑顔がムカついて仕方がない。

無視をして通り過ぎようとしたら、
「そう言えばさ」

新一が言った。

「眼鏡ヤローのケガは治ったのか?」

「――えっ…?」

私は新一の顔を見た。

今彼が言った“眼鏡ヤロー”は、杉下くんのことを言っているのだと思う。

「あいつ、人差し指と中指を切ったんだろう?」

挑発するように笑いかけてきた新一に、自分の背筋が凍ったのを感じた。