隣のキミに恋した場合。~幼なじみの甘い誘惑~




「琴羽……本当に何もわかってないんだな」


「何もってまたそんな言い方」


「わかってない。俺が男だってこと」


一煌が言ってる意味がわからない。


どこからどう見ても一煌は男の人なのに。


「琴羽はいつだって俺のことなんて見てないだろ」


「一煌……? どうしちゃったの? 変だよ」


私の目に映る一煌は無表情なのに何故か怒ってるように見える。


「俺が変だって言うならそれは……」


言葉を切り静かに一煌の顔が私に近付く。


瞬きすることも忘れて視界いっばいに一煌の顔が映る。


「琴羽のせいだよ」


息がかかる距離で呟かれてそれから先のことはびっくりしすぎて何が起こったのかわからなかった。