「で、琴羽は何をそんなに唸ってたんだよ」
「え゛っ!? そ、それは……」
いきなり一煌が現れてまだ動揺してる私は頭の中がパニック状態。
ま、真子ちゃんがお昼にあんなこと言うからどうしたらいいの。
どういう態度で一煌に接したらいいのか……。
黙ってしまった私を不思議に思うこともないのか、いきなり漫画を読み始めた。
「な、なんで漫画?」
「んー。今日新刊の発売日だったから。
それに琴羽は昔から悩み事があったりすると、話しだすまでに時間かかるだろ」
さすがは幼なじみ。
ずっと一緒にいるだけあって、私のことはお見通しだね。
だけどあの話をするのはさすがに。
だって気付かれないようにするのに必死なのに、それを自ら申告するようなことするって絶対に無理ぃ~!
どうしよう……。
絶対に「うん」って言ってくれない気がする。


