隣のキミに恋した場合。~幼なじみの甘い誘惑~





むぅ~っと一煌の背中に向かって睨みを送っていると、一聖が私の顔を覗いてきた。


「琴ちゃんごめんね。一煌が酷いことばかり言って」


「あ、一聖が悪いわけじゃないから」


「一煌は琴ちゃんが可愛いからあんなことばっかり言ってるだけなんだ。

だから、悪く思わないであげてね」


一聖は本当にどうしてこんなに優しいんだろう。


きっと本心で言ってる一煌の言動をこうしていつもフォローして。


「遅刻しちゃうし俺達も行こっか」


「そうだね」


だけどね、一聖のその優しさが時に辛いこともある。


私のことを思って言ってくれてるってわかるけど、その中でどうしても感じてしまう。


一聖は私のことどう思ってるんだろうって。