「できた~!!」
私が大きく伸びをすると、一聖は小さく拍手してくれる。
「琴ちゃんお疲れ様。可愛い部屋になったね」
「そうかな? ありがとう一聖」
一聖にそう言われると疲れも吹っ飛ぶよ。
へへっと照れ笑いをする私の横から一煌がわざとらしく咳払いをしてくる。
「お礼言う相手違うんじゃない?
俺に勝手に決められて不安そうな顔してたくせに」
確かにそうだけど……。
「終わり良ければ全てよしってことで、一煌もありがとう」
「全然心がこもってねーよ」
そう言って私の頭に手を乗せて髪をぐしゃぐしゃにしてくる。
「ちょ、やめてよ~!」
「一煌、琴ちゃん嫌がってるんだから止めてあげたら?」
止めてはくれてるけど、一聖はクスクスと小さく笑う。


