隣のキミに恋した場合。~幼なじみの甘い誘惑~





ビックリしすぎて声が出てこない私を一煌は考えの読めない瞳で見てくる。


とりあえず何かを言わなくちゃと、唇を動かす。


「そんなわけないじゃん。

私達幼なじみだし」


無理矢理に笑顔を作ってごまかしてみる。


「いきなりなんでそんなこと言うの?」


「俺の勘」


勘って……鋭すぎでしょ――!!


とは声に出して言えず、引きつり笑いを浮かべるので精一杯。


「え? な、なんでそう思うの?」


この話は無理矢理にでもここで終わらせておくべきだったと、私はこのあと激しく後悔することになる。


「何年幼なじみやってると思ってんの?

気付かないわけないじゃん」


一煌にだけはバレないようにって思ってたのに、幼なじみっていうだけでそんなことまでわかるの?


何も言い返すことができなくて暫く沈黙が下りる。