隣のキミに恋した場合。~幼なじみの甘い誘惑~




「まだ決まってないのに始めるの?」


「ほらやっぱ決まってないじゃん。

琴羽に任せてたら日が暮れるから俺が勝手に決める」


それって完全に一煌好みの部屋にされるってことでしょ!?


あんなシンプルみたいな部屋にされたら、女の子らしさの欠片もなくなっちゃうじゃん!


反論しようとしたら目の前にゴミ袋を差し出される。


「琴羽はいる物といらない物を分別して。

いくら俺でもそれはわかんないから」


「は、はい……」


って何素直に返事しちゃってんの私!!


「ねぇ、ちゃんと私らしい部屋にしてよ?」


渋々始めてはみたものの、やっぱり不安は拭いきれなくて一応念押ししてみる。


「喋る暇あるなら手動かして」


一煌は私のお母さんですか。


だって私の部屋だよ。


どんな部屋にするかくらい教えてくれたって罰は当たらないと思うんだけど。