「ふーん。ま、いいけど。それより早く着替えろよ」
それ以上詮索されることはなく一煌は一旦部屋を出ていく。
ホッとした私は、ベッドから降りて身支度を整えて一煌がいるリビングへ。
小さい頃からお互いの家を行き来してる私達は家族も同然。
だから一煌がソファに座って私のお父さんとテレビ観てるのなんていつものこと。
お父さんは本当は男の子が欲しかったみたいだけど、残念ながらうちは女の子ばっかり。
だからなのか、一煌と一聖のことは本当の子供みたいに可愛がってる。
お母さんが用意してくれた朝食を食べながらぼーっと2人を見る。
ほんと、こうやって観てると実の親子みたいだな。
「一煌君またカッコよくなったんじゃない?」
お母さんが向かいの椅子に座りながらそんなことを言ってくる。
一煌がカッコイイ……?
まぁ、確かにカッコイイ部類には入るのかもしれないけど。
私が難しい顔をしていたのか、お母さんに眉間を人差し指で突かれる。
「あんたはいつも一緒にいるから感覚が麻痺してんのよ。
一煌君かなりカッコイイんだから。
将来うちのお婿さんになってくれないかしら~」


