「ことちゃん、起きてーっ」 ゆさゆさと私の体を揺さぶる小さな手。 「うぅー……」 「ねぇ、起きてーっ」 なかなか起きない私を何度も起こしてくれる可愛い声。 私のことをことちゃんって可愛く呼んでくれる。 泣き虫で寂しがり屋で でも、誰よりも優しい男の子。 「いつか、ことちゃんを守れるカッコイイ男の子になるからね!」 そう言って約束してくれた5歳のキミ。 そんな日は来るのかなってずっと思ってたのに――。