こうして私の夢は決まった。
そして現在高校一年生の私は、演劇部が有名な高校に入学し、裏方をやっている。
「友紀ー、ここの照明なんだけど…」
「あぁ、ここは少し明るくしよ。」
「友紀ー、木が壊れちゃった。」
「倉庫に新しいダンボールあるから本番ように作って。
壊れたやつはガムテープでも貼って練習ように使おうから。」
入学してはや2ヶ月。
自分で言うのもなんだけど、皆からかなり頼りにされている。
今、演劇部は7月にある文化祭に向けて大忙し。
舞台に出る人たちは毎日練習に次ぐ練習。
私たち裏方は、道具を揃えたり、衣装を作ったりとお互いに大変。
しかも、私たち1年3組は展示で劇をする。
こちらもかなり大変。
もちろん私は裏方ですが。
「友紀、そろそろ教室行かなきゃ!」
「あ、うん今行く。
じゃあここはゆっくり幕閉じてね。」
部活とクラスの準備がある文化部。
準備の途中で抜けるのは心苦しいけど、友達の有山 千穂(アリヤマ チホ)に呼ばれて、私は教室へと向かった。

