「そっか、えっと…じゃあ…一緒に来る?」 「…うん。」 そのお兄さんは私の手を握って、歩いていった。 「どこいくの?」 「僕のお仕事するところ。」 「ふーん。」 お兄さんに手を引かれながら歩いていると、だんだんと声が聞こえてきた。 「次、この衣装準備して!」 「照明もう少し落として。」 そこは舞台裏だった。 大きな声が飛び交い、慌ただしく動いている。