繋がる白球の思い




そして迎えた保護者会



入学式以来にくる母校の校門を車で通ると、先生による誘導に従い、車を止めた。




「永岡(ナガオカ)?」



「え?」




車から降りると、唐突に旧姓を呼ばれる声に、後ろを振り返る




と、そこには、




「相沢先生?
え、相沢先生じゃないですか!」





疑問が確信へと変わった。




「おー久しぶりやな、永岡。
いや、今は川瀬(カワセ)か」



当時と変わらない白い歯をニコッと出して笑う相沢先生は、わたしの一年生と三年生のときの担任だった。



「お久しぶりです。
まだここで働いておられるんですね」




「あぁ、定年を迎えてから
ここの校長に誘われてな。」





確か、今年で62?とかそれぐらいだ。




もう、あれから20年だ。




「先生、年取りませんね。
相変わらず、お元気そうで」



お世辞でもなんでもなく、先生はあの頃と変わらず、若々しかった。少し、白髪が増えたぐらいだ。



「毎日、若い奴らに囲まれとるからな。
そういうお前こそ、美人は健在じゃの」




もうわたしも、アラフォーだ。
若作りする年でもない。




「お前がここにおるってことは、
子供が野球部か?」





「はい。娘がマネージャーに」





「ほー。親子揃って野球部か。
そりゃ、川瀬も喜んどるじゃろ。
今日、川瀬は来てないんか?」





「行きたいとは言ってたんですけど、
出張が入ってまして。」




そうか、残念じゃったのー




なんて会話をしている間に、保護者会開始の時間が近づき、この場をあとにした。