舜の言葉でドキッとするんだ。
キュンてするんだ。
嬉しくなるんだ。
暖かくなるんだ。
「実紅の方がズルい」
カラダの温度が上がるんだ。
舜のたった一言で
温度が一瞬で上がる。
「天然だからって、ズルいと思うんだけど。そういう顔」
「…え…?」
「計算してないのに、計算してるような行動とか、ズルくね?」
計算? あたし計算なんかいつだってしてないよ。
だって計算する数字ないし。
数学の時間じゃないし。
なんで計算するの?
「そのトボケた顔が、ズルいんだよ」
舜はそう言い終わると
ベッドに寝ているあたしに覆い被さってきた。
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