ジーッと見つめてくる舜の視線に耐えられなくて視線から逸らした。 すると思い出したように舜は話し出した。 「止まったじゃん。咳」 さっきまで怒ってたあたしは嘘みたいに明るくなっていた。 …そういえば いつの間にか咳が止まっていた。 「ほんとだ…」 あたしが感心していると、舜は得意げに一言こう言った。 「あたりまえ」 それはそれはもう得意げで自慢げで 俺が嘘言うわけないだろ みたいな目で、見てくる。 確かに咳が止まったのは、すごいことだけど。 あのキスは何のためにしたのか分からない。 .