ニヤついてるあたしを見て舜は妖しげに微笑んだ。




「ニヤつくの趣味?」


「…へ?」



冷えピタの透明の紙を剥がしながら台所の方へと歩いている舜。



それなのに、急に“ニヤつくの趣味?”って聞かれても…



どう答えていいか分かんないし、何となく答えたくない気するし。




「つか、いつもニヤけてない?」


「い、いつもっ?!」


「実紅の方見んと、いつもニヤついてる」



あたしって、そんなに顔に出やすい性格なのかな。



しかもいつもニヤついてる?!



あたしってそんなに想像とかしたりで、すぐにニヤつくっけ?



覚えがないんだけどなぁ…。




「そんなに毎日ニヤけることばかり起こってんの?」



台所で飲み物を淹れておいてくれたらしく、



片手には冷えピタ、もう片方にはジュースが入ったコップが握られていた。





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