そして、あたしのことをなんでも見透かしてる。 だから嫌いなんだ。 ただ、いつもより柔らかくて優しい口調でなにがあった?なんて聞かれたら緩みっぱなしの涙腺はさらに崩壊してしまった。 嫌なのにそのまれな優しさに縋りたくなってしまったんだ。 「くっ......。ふっ。 今日さ、あたしたちにとって最後のコンクールだったのに、いい結果残せなかった。 上の大会にいけないんだって。 あんなにみんな頑張ってたのに、さ。」