この音に想いのすべてを乗せて。








「ほんと、バカだよね。

なにもわからずに夢語ってたなんてさ。

ほんと、バカだ.........。」



きっと涙でぐちゃぐちゃになってるはずの顔をあいつに見られたくなくてうつむいたまま早口でそう言った。



あいつはまだなにも言わずに、ただ、ぽんぽんと頭を軽く叩いてくれてる。



「......んなことねーよ。」



そして、やっと聞こえたその声にゆっくりとあたしは顔を上げた。