スキもキライも、全部一緒に。

ただ、なっただけ。


私は絢登、と名前で呼ぶけど絢登は私のことをお前、か名字で来島、としか呼ばない。


一緒に帰るどころか、デートすらしたことない。


もちろんお弁当は別だし、それどころか昼休みの間に話したことすらない。


ー…私たちの繋がりは“隣の席”。


それだけで既に3ヶ月が経過した。


どうやら、絢登は絢登で『彼女がいる』と告白を断る理由も作れて楽をしているらしい。


ただ、いつもすぐ帰ってしまうし、学校で彼女らしき人を見たことがないから、彼女は他校だ、と噂されている。


ー…本当は、私なのに。