渡瀬先輩から頼まれたデータの処理を終え、ようやく自分の仕事ができて自宅へと帰ってきたのだが、すでに20時を回っていた。
ドアを開けるやいなや、白いTシャツにギャルソンエプロン、ジーンズ姿のシンちゃんが玄関まで飛んでやってきた。
「夏穂、おかえり〜。今日もね、夏穂が好きそうな夕飯をつくってみました〜」
「……いらない」
シンちゃんの弾む声をさえぎるように、わたしは静かに言った。
それをみて、シンちゃんは頬をふくらませた。
「何で。夏穂のためを思って作ったんだぞ」
「いらないってば」
強い口調で言い返したところ、シンちゃんは口をへの字にまげながら、顔を近づけた。
「どうした。体調でも悪いのか。ん?」
シンちゃんが大きな手でわたしのおでこを触ろうとしたので、急いで手を払いのけた。
「いらないったら、いらない」
シンちゃんの体の脇をすり抜け、自分の部屋に入り、内側のドアに鍵をかける。
ベッドにそのまま横たわり、天井を仰ぎ見た。
「どうしてわたしばっかり……」
そういえば、シンちゃんがこの家にきてからずっと振り回されてばっかりだ。
シンちゃんが同じ会社に入って上司になってからもさらに振り回されている。
このままじゃあ、わたしは部下以上にこき使われるんだろうか。
シンちゃんの弱点をついて、この家から追い出さないと。
どうしたらシンちゃんをアッと言わせるか考えようとしていたけれど、疲れがたまってそのまま眠ってしまった。
ドアを開けるやいなや、白いTシャツにギャルソンエプロン、ジーンズ姿のシンちゃんが玄関まで飛んでやってきた。
「夏穂、おかえり〜。今日もね、夏穂が好きそうな夕飯をつくってみました〜」
「……いらない」
シンちゃんの弾む声をさえぎるように、わたしは静かに言った。
それをみて、シンちゃんは頬をふくらませた。
「何で。夏穂のためを思って作ったんだぞ」
「いらないってば」
強い口調で言い返したところ、シンちゃんは口をへの字にまげながら、顔を近づけた。
「どうした。体調でも悪いのか。ん?」
シンちゃんが大きな手でわたしのおでこを触ろうとしたので、急いで手を払いのけた。
「いらないったら、いらない」
シンちゃんの体の脇をすり抜け、自分の部屋に入り、内側のドアに鍵をかける。
ベッドにそのまま横たわり、天井を仰ぎ見た。
「どうしてわたしばっかり……」
そういえば、シンちゃんがこの家にきてからずっと振り回されてばっかりだ。
シンちゃんが同じ会社に入って上司になってからもさらに振り回されている。
このままじゃあ、わたしは部下以上にこき使われるんだろうか。
シンちゃんの弱点をついて、この家から追い出さないと。
どうしたらシンちゃんをアッと言わせるか考えようとしていたけれど、疲れがたまってそのまま眠ってしまった。

