「着いたな」
結局誰もエレベーターに乗ってこなくて、9階に無事たどり着いた。
「エレベーターから降りると、グレーのカーペットがエレベーターホールに敷き詰められている。
降りてすぐに茶色のドアがひとつだけあった。
シンちゃんは背広のポケットから鍵を取り出すと、ドアの鍵を開けてドアを開けた。
「どうぞ」
「え? いいんですか。だってここは他の社員は立ち入り禁止だって」
「ほら、入りな」
シンちゃんから背中を押され、中へ入る。
壁のない部屋だ。3階と同じ作りではあるものの、会議で使われると思う長机や椅子が数セット入り口に並び、あとはグレーのカーペットが敷き詰められただけの広いスペースの脇にはガラスの扉がある。
そこから出ると中庭があり、植木が植わっていた。
「相変わらず無駄なスペースばっかりあるんだな。ここの会社は」
シンちゃんの大きな声が部屋中に反響してこだました。
「ちょ、ちょっと」
「まあ、ちょうどいいか」
シンちゃんは腕を組み、部屋を隅々まで見渡していた。
「好きに使っていいって。常務が」
「って、シンちゃん」
どういう権限があってそんなこと言えるんだろう、と思っていたけど、シンちゃん本人は能天気に広々とした外庭をぶらぶらと歩きながら外の景色を眺めている。
「窮屈すぎるのもどうかと思ってな。ストレス解消に使わせてもらう。もちろん仕事の実績はちゃんと積んでの上でだけど」
弾む声を発しながら、シンちゃんはなにを企んでいるんだろうと顔を伺ってみても、隙がなく、整った顔立ちに胸が高鳴ってしまう。
「常務には許可をとってある。オレと夏穂だけの秘密の場所だ。誰にもいうな。いいな?」
「……うん」
「その代わり」
そういうと、気がつけばシンちゃんはわたしに近づいてきていて、シンちゃんの顔が迫ってきた。
「シ、シンちゃん、なにしようとするの?」
結局誰もエレベーターに乗ってこなくて、9階に無事たどり着いた。
「エレベーターから降りると、グレーのカーペットがエレベーターホールに敷き詰められている。
降りてすぐに茶色のドアがひとつだけあった。
シンちゃんは背広のポケットから鍵を取り出すと、ドアの鍵を開けてドアを開けた。
「どうぞ」
「え? いいんですか。だってここは他の社員は立ち入り禁止だって」
「ほら、入りな」
シンちゃんから背中を押され、中へ入る。
壁のない部屋だ。3階と同じ作りではあるものの、会議で使われると思う長机や椅子が数セット入り口に並び、あとはグレーのカーペットが敷き詰められただけの広いスペースの脇にはガラスの扉がある。
そこから出ると中庭があり、植木が植わっていた。
「相変わらず無駄なスペースばっかりあるんだな。ここの会社は」
シンちゃんの大きな声が部屋中に反響してこだました。
「ちょ、ちょっと」
「まあ、ちょうどいいか」
シンちゃんは腕を組み、部屋を隅々まで見渡していた。
「好きに使っていいって。常務が」
「って、シンちゃん」
どういう権限があってそんなこと言えるんだろう、と思っていたけど、シンちゃん本人は能天気に広々とした外庭をぶらぶらと歩きながら外の景色を眺めている。
「窮屈すぎるのもどうかと思ってな。ストレス解消に使わせてもらう。もちろん仕事の実績はちゃんと積んでの上でだけど」
弾む声を発しながら、シンちゃんはなにを企んでいるんだろうと顔を伺ってみても、隙がなく、整った顔立ちに胸が高鳴ってしまう。
「常務には許可をとってある。オレと夏穂だけの秘密の場所だ。誰にもいうな。いいな?」
「……うん」
「その代わり」
そういうと、気がつけばシンちゃんはわたしに近づいてきていて、シンちゃんの顔が迫ってきた。
「シ、シンちゃん、なにしようとするの?」

