計画的俺様上司の機密事項

外部の方へ挨拶メールを出してしばらく経ってから、少しずつ確認の返信メールが届く。

あの謎の人気ブロガー《*arikaho*》さんからは来てなかったけれど、忙しいから仕方ないか。

ウチの情報雑誌や他社の情報雑誌を参考にしながら、来月出す文章のアイデアを練る。

パソコンの時計をみると、気がつけば定時になっていた。


「今日は初めということで、早めに終わろう」


とシンちゃんが提案してくれた。

やった。ゆっくり作りかけの模型をいじれるじゃないか。

でも、もしかして、と頭をかすめたのでシンちゃんに質問した。


「あの、わたしは……」


「下の階に聞いてみるか」


といって、シンちゃんが内線を使って電話をかけた。


「結城だ。もうこっちは終わりになるけど、有沢いるか?」


電話口は誰なんだろう。


「うん、わかった。伝えておく」


シンちゃんは電話を切り、わたしにむかってにんまりと営業スマイルを浮かべた。


「有沢、朗報だ」


「はい」


「今すぐ下へ行け。仕事があるそうだ」


「嘘でしょ……」


「ということで、今日は解散ということで」


とシンちゃんがカバンを持ってわたしの横を通り過ぎ、さっさと部屋をあとにする。


「有沢さん、僕残ろうか?」


野上くんが居心地悪そうにわたしをみつめてくる。


「ううん。大丈夫。明日もあるし。今日はお疲れ様ね」


「わかった。大変そうだったら手伝うから言ってね」


野上くんは申し訳なさそうに部屋を出ていった。