わたしが兼任なんて、どういうことなんだろう。
ただでさえ、新しい仕事もやっていかなきゃいけないのに。
ブツブツいいながら階段を駆け上がり、4階に戻った。
「ただいま戻りました」
すでにシンちゃんは自分の席について資料に目を通していた。
「おかえり」
野上くんがこちらに顔を向けてニコッと微笑んで声をかけてくれた。
わたしはシンちゃんの席の前までつかつかと歩み寄った。
「部長、兼任ってどういうことですか?」
「ああ、いうの忘れていた」
「ちゃんと言わなきゃわからないじゃないですか」
「有沢さん」
ついつい、強く言っちゃったもんだから、野上くんが眉毛を八の字にして困っていた。
「初日からガミガミいう前に自分の仕事をしろ。机の上に書類置いたから」
自分の机をみると、クリアファイルに挟まれた書類が置かれていた。
「わ、わかりました……」
自分の席につき、書類を手に取る。
A4サイズの計3枚の書類だった。
1枚目にはデータ提供の外部の人材のリストが載っている。
その中に気になる名前が載っていた。
《*arikaho*》というペンネームをみる。
この人って、ネット界隈では話題の人物だった気がした。
謎の女性という自己紹介だったけれど、その人のブログは食事や洋服、ライフスタイルが話題になっていた。
わたしも何度かその人のブログをチェックして、こういう女性になりたいなあ、と憧れたのを思い出した。
その人を担当できると思うと、ものすごくワクワクしてきた。
ただでさえ、新しい仕事もやっていかなきゃいけないのに。
ブツブツいいながら階段を駆け上がり、4階に戻った。
「ただいま戻りました」
すでにシンちゃんは自分の席について資料に目を通していた。
「おかえり」
野上くんがこちらに顔を向けてニコッと微笑んで声をかけてくれた。
わたしはシンちゃんの席の前までつかつかと歩み寄った。
「部長、兼任ってどういうことですか?」
「ああ、いうの忘れていた」
「ちゃんと言わなきゃわからないじゃないですか」
「有沢さん」
ついつい、強く言っちゃったもんだから、野上くんが眉毛を八の字にして困っていた。
「初日からガミガミいう前に自分の仕事をしろ。机の上に書類置いたから」
自分の机をみると、クリアファイルに挟まれた書類が置かれていた。
「わ、わかりました……」
自分の席につき、書類を手に取る。
A4サイズの計3枚の書類だった。
1枚目にはデータ提供の外部の人材のリストが載っている。
その中に気になる名前が載っていた。
《*arikaho*》というペンネームをみる。
この人って、ネット界隈では話題の人物だった気がした。
謎の女性という自己紹介だったけれど、その人のブログは食事や洋服、ライフスタイルが話題になっていた。
わたしも何度かその人のブログをチェックして、こういう女性になりたいなあ、と憧れたのを思い出した。
その人を担当できると思うと、ものすごくワクワクしてきた。

